第22期会長 小川容子


二期目の会長就任にあたって


第22期会長 小川容子


 昨年,2015年7月の選挙で再任していただき,二期目の会長職を務めることになりました。学会員の皆様のご支持に改めて御礼を申し上げるとともに,日本音楽教育学会のさらなる飛躍をめざして,新たな執行体制のもと,皆様と共に力強く前進したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 2014年の就任早々から,教科音楽の存在意義・役割について社会へ発信することをミッションとして掲げ,芸術関連諸団体との連携構築,文部科学省との関係強化,学術交流の推進など,がむしゃらに走ってきました。周回遅れかもしれない,それでも何とかしなければ・・・という焦燥感の中,膨大な質問紙調査に答えてくれた,たくさんの子どもたちの声と,シンポジウムや座談会,鼎談で共有した熱い思いと,皆様の温かい力添えのおかげでここまで来ました。今,改めて,音楽教育に寄せられる期待の大きさと責任の重さを痛感し,身の引き締まる思いがしております。

 教育改革の大きなうねりと共に,「教育再生・地方創生」「大学教育の質的転換」「グローバル化に対応した人材育成」などのプランが矢継ぎ早に発表されております。急激な変革が一気に押し寄せ,教育界を取り巻く諸情勢はますます厳しくなってきました。こうした状況下だからこそ,うねりを見極め,その先を見据える力が必要です。卓越した研究力と質の高い教育力,真贋を見極めるホンモノの知力が求められておりますし,今こそ,音楽教育の真価が問われているといえるでしょう。

 二年前に,私は「研究によって生み出される音楽芸術の知の正当性を,科学的に示すこと」と「教育・研究に関する学際的な交流を推進し,その成果を社会に還元すること」を課題として掲げました。一部は達成できましたが,まだ道半ばです。とりわけ,教育研究成果の社会への還元,分野や領域の垣根を越えた学際的な研究・国際的な共同研究・産学の連携研究の推進に関しては,不十分だと認識しております。どれも大きな事柄ですので,より具体的且つ戦略的な方策を練って,成果達成に向け全力で取り組みます。

 これまでの「走り」を止めることなく,第22期常任理事・理事,諸委員会,事務局一同,一丸となって困難に立ち向かい,未来を切り拓いていきます。引き続き,学会員皆様のさらなるご支援,ご協力,ご指導を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます。




小川容子